私はこれまでに幾度となく退職を繰り返してきました。
しかし、退職をすると決めてから実際辞めるまでの微妙な空気に、慣れることはありませんでしたね。
中高年の中には「どうせ退職するんだから」と引継ぎを拒否する方が大勢いらっしゃいますが、あとあとトラブルに発展するので、最後まで慎重に行動しましょう。
引継ぎだけではありません、もう自分は会社に人間じゃないと職場の悪口を言いまわったり、職場事情をぶっちゃけトークしてしまうお父さん連中も多いですが、障子に耳ありですよ?
20代や30代の若年層であれば、常識がなかった、しっかり教育されてなかったで済まされることであっても、50代ともなるとシャレにもなりません。
長年勤めてきて、うっぷんが溜まっていたのは分かりますが、いい年した大人がこれではこの先思いやられます。
意外にも世の中は狭いものですよね?
私たち中高年が転職する先は、たいがい同業他社です。
そういう悪いウワサはイナズマの如く駆け抜けていきます。
酒の力を借りないと言えないんでしょうが、ここは大人らしく、トラブルはできるだけ避けて円満退職するのが吉。
退職してから後、元職場にお世話になることは想像以上に発生します。
例えば、源泉徴収票の再発行や、在職証明は日常茶飯事で行われています。
そんな時に、元不良社員から「書類を発行して欲しい」とすり寄られてきても、大人らしく対応しようと思う人間がどこにいると思うのですか?
前職場への人物調査は風前の灯火ですが、万が一「おたくに在籍していた○○さんについて聞きたい」と電話がかかってきたら?
事情を知らない一般社員が電話に出てしまい「あの不良社員は引き継ぎもしないで辞めていった」と口がすべればどうなると思いますか?
ないないと思っていることが起こってしまうのが現実社会。
私も大人らしからぬ退職をしたことがあるので、ここでこうして口を酸っぱく警告するのですよ。
残っている有休がどうだとか、貰える退職金はいつ振り込まれるのかとか心配する前に、引継ぎマニュアルのひとつでも作って、残る社員へ渡してみてはいかがでしょうか?