遅かれ早かれ転職先を確保できたのなら、上司に退職の意を表明すべき。
しかし転職に慣れていない中高年の多くが、「転職を考えている」段階で上司や同僚に「相談」してしまうので、トラブルが起こるんですよね。
誰かに話したい気持ちは痛いほど分かりますが、それが致命傷となってサラリーマン生活が終わってしまった人を大勢見てきました。
社交辞令の引き留め工作に、「俺は必要とされているんだ」と残留を申し出る痛い中高年も中にはいるぐらいですが、いったんオオカミ少年になってしまうと社内での信用そのものがなくなります。
決意ができて上司に言い出す時期は、1か月前までぐらいがベストでしょうね。
法律的には2週間で退職できますが、2週間前に突然退職を申し出るのは後々やっかいになるので、やめておきましょう。
月末に退職日を設定していても、職場の都合で翌月初に繰り上げられる場合もよく聞く事例ですから、その場合も、素直に応じるべきですね。
退職時には、1秒でも早く職場から去りたい気持ちですが、のちのち在職証明書を発行してもらわなければならない事態に陥ることがありますから、できるだけ友好的に退社するべき。
長年勤めてきた職場であれば有休が40日フルで残っていて、使い切って辞めたいと考えるのは皆同じ。
ですが、フルで消化できるのは30代までと考えるのが常識で、大人としての対応、つまり常務に支障が出ない程度に消化する選択肢が無難でしょうね。
私が直近でお世話した40代の女性は、長年勤めていた職場を自主退職することに決め、フルで有休を使えると世界一周旅行を計画されていました。
しかし実際は、「前例がない」との理由で40日の有休を使い切ることは許されず、しかも買い取り制度もなかったため、泣く泣く有休を残したまま退職されました。
もちろん、法律的には使えるわけですから、社労士を紹介して彼ら彼女らに攻めてもらう手もなくもないですが、たかが有休ですよ?
繰り返しますが、書類を書いてもらったり証明書を出してもらうことは後々起こります。
私の経験上、喧嘩別れした時ほど何故か何度も書類を書いてもらうハメに陥りましたから、悪いことは言わない、有休程度で元職場ともめないよう気を付けてください。